私は2022年の秋にあった国家公務員総合職の教養区分の試験を受け、最終合格しました。(それも下から数えてすぐの順位、あと少しで落ちるギリギリの点数で…)
それでも私は予備校にも行かず独学で(といってもあまり対策はできて/しておらず)、また共に受ける仲間もいない完全にぼっちの状態で合格することができました。
ご覧の通り出来はかなり悪いですね…
ここでは1次試験について私がやった対策や試験当日の行動、その結果などについて書いていきたいと思います。
(成績が低い私が偉そうなことを言える立場には無いですが、まともな対策をしていなかった私でもこれくらい出来たということは、逆に言うと、これ以上の対策をすれば教養区分に合格する可能性は高くなるということかもしれません。)
教養区分に関する情報は少なく、また予備校に通っているか否か、大学や地域などにより情報や合格ノウハウに偏りがあると私は感じております。この記事により、こうした情報格差を是正できればと思っておりますし、何よりも、予備校に行きたくない、独学で何とかしたい、周りに仲間がいないという方にこの記事が少しでも参考となれば幸いです。
目次
結論
先に結論だけ書いておきます。
・基礎能力試験で私がしたこと:過去問の演習、歴史科目の復習(高校の教科書を読む)。
→結果、知能13点、知識18点。ギリギリ足切りを食らわずに済む。
→更なる対策は、数的推理を解けるようにする(自分の場合はやっても効果がなかったが)、知識分野を固める(コスパは悪いが確実かも)、など。
・総合論文試験で私がしたこと:前年の問題を一度軽く解く、資料を全て踏まえながら問題にしっかり答えることを意識する。点数の重みづけはこれが一番大きい。
→結果、1部は8点、2部は7点の計15点(満点20点、平均点12.113点、標準偏差2.492)。
→更なる対策は、何題か解いてみる、他の人に書いてみた文章を読んでもらいフィードバックをもらう、など。
前提
教養区分の1次の対策は大学受験時などの勉強により人それぞれなのではないかと思います。私は上智大の文系学生でして、大学受験時は国立大を目指していたので、数学と社会2科目(日本史、世界史)も勉強していました。ただ数学は計算も遅く得意ではありません。
(計算が遅いのは1次の数的推理では致命的だとは思います)
したがって、以下の対策などは大学受験で社会を勉強していた人向けに一応はなります。
ただ、それ以外の方でも参考になるかもしれません。
勉強期間
私の場合は2か月弱くらい勉強していました。ただ集中して勉強できていたわけではなくせいぜい1日3時間くらいダラダラやっていました。
勉強方法
1次試験には文章理解、判断・数的推理、資料解釈からなる知能分野と、日本史や世界史、数学、物理、化学、時事など、幅広い分野の知識・教養を問う知識分野の2種類の試験があります。前者の方が配点として高くなっており、配点の比率として知能1問:知識1問=3:2です。従って知能分野で出来るだけ点を稼ぐことが1次突破のカギになると思います。
また2次試験で審査される総合論文試験も1次と同時にあります。ただこれは1次で足切りを食らうと次に進めないので採点すらされません。
知能分野(文章理解、判断・数的推理、資料解釈)
私がやった対策は過去問を解く、これだけです。
教材はこちらの過去問だけを使いました。その他の教材は使っていません。
厳密には教養区分の過去問ではなく春試験の問題ですが、難易度などに差はなく練習に良いと聞いて手に入れました。
演習の際は1問5分で解くことを心掛けていました。それ以上かかるようなら飛ばすほうが良いと思います。
文章理解などは皆できるので、ここで差がつくのは数的推理になると思います。
ただ数的推理に関して、自分は全くできず(解法すら思いつかない)、できても20~30分かかっていたというありさまでした。結局いつまで練習してもできず、完全に諦めモードになってしまいました。
本番でも5分経っても答えがぼんやりとしか分からない感じでした。
結果、知能分野の本番の点数は13点(24点満点中)でした。
1次通過には間違いなく低すぎる点数ですが、教養区分の合格者数の枠が近年増えていることもあってか私は何とか通過できました。だから知能分野があまりできなくても意外と大丈夫かもしれません。
知識分野
出題範囲が広く、勉強のコスパはとても悪いですが、時間がある人にとってはここは差をつけるチャンスだと思います。
勉強方法として、
・自分がある程度できるもしくは学習した分野の問題に絞る
・教科書を通読し、過去問を解きまくる
の2つになります。
私の場合は日本史と世界史に重点を置きました。
教材は高校時代に使っていた日本史の教科書と世界史の教科書、それから先の過去問だけです。
教科書は1~2回通読し、あとは過去問をひたすらやりました。
日本史と世界史の問題の難易度はそこまで高くないと思います。選択肢の中に明らかな間違いがあるので、それを見つけてその選択肢を消すっていう感じです。
歴史に関係しそうな倫理、政経などの問題は勘で解き、また文系なので理系科目は最初から捨てました。
本番では歴史はそれなりにできて、勘で解いた理系科目などの問題もまあまあ当たりました。
結果、知識分野の点数は18点(30点満点中)でした。まあまあの点数ですが、知能分野のロスを埋めるには足りないって感じですかね。
総合論文試験
私がやった対策は、前年の問題を大学ノート2ページにさらっと殴り書きしたくらいです。
・問われたことにしっかり答える
・主語と主張、理由、結論を明確にする
・資料は全部を踏まえていることをアピールする
あたりがポイントな気がします。
結果は15点(20点満点中)と結構良い出来でした。教養区分全体の中で配点比率はこの論文試験が一番高い(試験全体の標準点に換算される際の重みづけが大きい)ので、ここで点を取れたのは後から考えると良かったと思います。
逆に私のように2次のプレゼンやグルディスができない人にとっては、ここで点を稼ぐ必要があるでしょう。
まとめ
1次で私がやった対策は以上になります。特に知能と知識はこれだけ少ない対策であの点数だったので、これを読んだ皆さんはこれ以上の対策をすればもっと点数が取れる可能性が高くなると思います。頑張ってください!
2次試験について私がやった対策と結果などはこちらにあります。
akkiy-s16record.hatenablog.com
また試験を受けた時の様子や雰囲気などはこちらのちょっとした前後編のエッセイに書きましたので合わせてご覧ください。
前編↓
akkiy-s16record.hatenablog.com
後編↓
akkiy-s16record.hatenablog.com